はじめに
中国で大学院生をしていました、ロンです!
大学院に入ってからというもの論文の書き方が分からず大変でした。自分が経験したこと、学んだことを共有し、今後同じような悩みを持つ人の助けになりたいと思いこの記事を書きました!
論文はこうあるものだ。論文の書き方はこうだ。と指南する記事ではなく、私の体験談を羅列する内容になるので、あくまで一つの参考としてご覧ください!
論文を構成する必須な要素
研究の問い
ひとことの文章で。
他の人が答えられないような「面白い」質問をするのが理想的です。
仮説
短く、”オリジナル “な仮説を考える
研究方法
具体的であればあるほどよい。興味深い仮説が提示されても、説得力のある論証の仕方がなければ、あまり意味がない。
例えば、どのようなケースでどのように証明され、どのケースを選択したのか説明を行う。
インタビューを行うのであれば、具体的にどのようなものなのか、インタビュー結果はどの部分に利用されるのか等詳しく記載する。
研究の新規性
簡潔に表す。
研究の意義
「仮説を論証する」ことで、類似の研究課題の理解や、現実の関連する問題解決にどのような意義があるのか記載する。
参考文献
これまでに読んだ主な文献と、今後読む予定の主な文献をリストアップする。
良い研究論文かどうかの最初の判断になる。参考文献は研究者の水準を大きく示します。
(同じ内容を中国語でも載せておきます)
①研究问题
➔一句话说清楚。
能提出一个令人“感兴趣”的,且不能让别人一下子回答出来的问题最理想。
②假说
➔ 要尽量简短且令人“感到新颖”
③研究方法
➔ 越具体越好。如果提出个有意思的假说,没办法给出令人信服的论证意义就不大了。
比如通过什么案例如何证明,案例选取的说明。
如果要采访的话,具体是采访什么人,采访结果用在哪个部分等。
④创新之处
➔ 尽量简明扼要。
⑤研究意义
➔ “论证你的假设”,对于理解类似的研究问题,或在现实中解决相关问题有何意义。
⑥参考文献
➔ 你可以把至今已经读的重要文献,以及今后准备读的主要文献列列出来
研究计划的好坏,很大程度上可以通过参考文献作初步判断,参考文献其实很能显示出研究者的水平。
論文検索サイト集
- cnki(中)中国語の論文はこれでほぼ網羅https://www.cnki.net
- Google Scholar(日英):https://scholar.google.co.jp
- Cambridge Core(英):https://www.cambridge.org/core
- SSRN(日英):https://www.ssrn.com/index.cfm/en/
- CiNii Research(日英):https://cir.nii.ac.jp
- 中国古籍数据库(中):http://www.nlc.cn/dsb_zyyfw/gj/gjzyk/
研究内容によって強いサイトが違うので、ご自身の専門ではどのサイトが強いのか確認すると良いでしょう!
論文執筆に役立ちそうな中国のサイト
- 人民网:http://www.people.com.cn
- 盖洛普公司:http://www.gallup.com/Home.aspx
- 甲国民意情査N:http://www.00100.cc/ht10/
4 http://www.sociology.cass.cn/shxw/xzsk/xzsk_shxyjff/default.htm - 世界价値調査図: http://www.worldvaluessurvey.org/
- 上海交通大学民意与奥情週査研究中心:http://www.cpor.sjtu.edu.cn
- 中国凋査网:http://www.zdiao.com/
- 中国投資報告网:http://www.toponey.com/
- 零点調査: http://www.horizon-china.com/servlet/Foldler?Node=7378
- 中国统计数据:http://www.ceicdata.com/search_campaign.html?
ui_lang=zH&how_hear=110&spage=10833&gclid=C|7N19W154CFcltpAodJ2QjrA - 中国汁局:http://www.stats.gov.cn/
- Eightit: http://www.stats-sh.gov.cn/2002shtj/shtj11.htm
- 中国社会週査所:http://www.chinasurvey.com.cn
社会科学論文を書く際の推奨本(中国語)
- 波晋尔,1999,《科学发现的逻辑》,查汝强,邱仁宗译,沈阳出版社。
- 涂尔干,1995,《社会学方法的准则》,狄玉明译,商务印书馆。
- 韦伯,1999,《社会科学方法论》,韩水法等译,中央编译出版社。
- 劳伦斯-细曼,《社会研究方法:定性和定量的取向》 (第 5版),郝大海译,中国人民大学出版社, 2007年1月。
- 艾尔-巴比著,邱洋奇洋,社会研究方法(第十一版,华夏出版社,2018
- 吴建南著-公共管理研究方法导论,科学出版社,2006.
- 王天夫,”社会研発中的因果分析,<社会学研究)、2006年第4期。
- 李态,陈超美著,CiteSpace:科技文本挖掘及可视化(第二版),首都经贸大学出版社,2017
その他参考にしたサイトやサービス
- 朝日新聞
- 読売新聞
- NHK
- BBC
- Jaoan times
- Ministry of foreign affairs
- Ministry of National Defense
- Air Defense Identification Zone of the PRC
文献まとめる時に意識するといいこと
多くの論文を読んでいく過程であの論文ってどんな論文だったっけ?となることが多かったので、自分なりに論文を読み終わったらその論文の簡単なレビューを書いて記録していました。
・どういう研究?一言で
・研究本文の流れ
・主なテーマ、研究の問いは何か
・理論と研究の仮説
・研究の方法
・研究の新規制と結論
・気になった本文
・自分の研究とどう繋がるか
・何の研究と関係がありそうか
・自分の論文に引用した文章
ご自身でカスタマイズしてExcelやEndnoteでまとめてみてください!
先行研究で意識すること
・その研究は自分の研究とどのようにつながるのか
・自分の研究課題はすでに解明し尽くされていないか
・自分の研究課題はどのような発展性をもっているのか
・先行研究は羅列だけでなく、先行研究同士のつながりを意識
・自分の研究課題をめぐって、どんな議論がされているのか、論点はなにか
・自分の研究課題は、その分野の研究のなかでどこに位置づけられるのか。
・自分の研究課題に関連して、自分と異なった見解はどのようなものがあるのか。
・自分の研究課題に関連して、その土台とできる研究や調査はどのようものがあるのか
→先行研究の「穴」を探すのが大切。
論文の字体
論文書く時のオススメフォントは、
中国語はSimSun (宋体)
英語はTimes New Roman
外国語でレポートor論文書く機会がある人はダウンロードしておきましょう!
参考文献を書くときの順番
- 期刊:1序号作者,题名,刊名,出版年份。卷号((期号),起止页码
- 专著:1序号]作者,书名,版本(第1版不标注),出版地。出版者,出版年,起止页码
- 论文集:[序号]作者,题名,见(英文用In),主编,论文集名,出版
地,出版年,起止页码 - 学位途文:序号]作者,題名,[学位途文](英文用[Dissertation]),保存地点,保存单位,年份
論文初めて書くときに役立つ本
論文を書くにあたって読んだ書籍を紹介いたします。
・清水 幾太郎: 論文の書き方
・ G・キング, R・O・コヘイン, S・ヴァーバ. 真渕 勝 監訳: 社会科学のリサーチデザイン
社会科学研究する人は必読です。
論文で使えそうなフレーズ集(中国語)
テーマで使えそうな中国語 |
目录 |
研究背景 |
研究问题 |
研究意义 |
理论意义 |
实践意义 |
文献综述 |
文献评述 |
理论基础 |
研究假设与分析框架 |
研究设计 |
研究方法 |
数据来源和案例可选择 |
描述统计 |
实证分析 |
结论与展望 |
结论 |
研究不足与展望 |
参考文献 |
附录 |
致谢 |
中国語 | 日本語訳 |
~关注 | 注目 |
但是=但 | しかし |
同日, | 同日に |
而言, | 〜について言う |
谴责 | 非難する |
然而 | しかし |
仍然 | 今なお |
以及 | と |
例如 | 例えると |
此外, | さらに、 |
其中, | 中でも |
对此 | これについて about this |
则是 | 就是の書き言葉 |
能够 | できる |
今后 | 今後 |
另外 | そのほかにも |
作为 | 〜として |
导致 | 〜をもたらす |
显然, | 明らかである |
总之 | 要するに |
随后 | 後で、続いて |
—-对比 | 〜と比較し |
事实上 | 実際は、 |
中表示 | の中表しているのは |
这使得 | これが原因となってひき起きるのは |
有利于 | 〜にとって有利 |
阐述了 | 述べている |
以下是 | 図があるときに説明したりするやつ |
它意味着 | を意味する |
一种观点是, | 一つの観点として |
尽管~但~ | にもかかわらず〜、しかし〜。 |
不仅是 ~还 | はもちろんのこと、~も |
即从~至 | 〜から〜に至るまで |
具体而言 | 具体的には |
除此之外 | このほかにも |
在理论上 | 理論上 |
由此得出 | このことから得て取れるのは |
自古以来 | 古くから |
由此可见 | このことからわかるように |
简而言之 | 簡単に言うと |
换句话说, | 言い換えれば |
与此同时 | と同時に |
迄今为止 | 今まで |
时至今日 | 今に至るまで |
究其原因 | その原因を求める |
相比之下 | 比べてみると |
那么为何 | それならいかにして(なぜ) |
毫无疑问, | 間違いなく |
总体而言, | つまり |
由此看出 | このことから見て取れるように |
总而言之, | 要するに |
如图所示, | 図が示すのは |
原因如下: | 理由は以下の通りだ |
总体来看, | 全体的にみて |
由此可得, | このことから次のことがわかる |
不同方式 | 筆記体では、不一样的方式より不同方式をよく使う印象。 |
由此可以看出 | このことから次のことがわかります |
报告显示, | レポートが表すのは |
行数据显示, | ラインデータを見ると |
在这一时期, | この期間中に |
基于以上分析, | 以上の分析に基づき |
于 2000年 | 于は数字の前に置く |
在宗教方面, | 宗教の面では、 |
分析,指出 | を分析したところ、次のようなことが指摘される |
进行了实证研究 | 実証研究を実施した |
引起了~的批评 | という批判を引き起こした |
~与~密切相关 | ~ は、~と密接な関係がある |
通过文献的梳理 | 文献を整理したところわかったのは、 |
是什么样的原因使A | 何の理由がAをもたらすのか |
本文的案例选择了 | 本論文のケースは、以下のように選ばれている |
日本民族主义的崛起 | 日本のナショナリズムの台頭 |
一方面,但另一方面 | 一方では、また一方では |
本文分析了—-的因素 | 本文では〜の要素を分析する |
在理论分析的基础上 | 理論的な分析に基づき |
受到多方面因素的影响 | さまざまな要因を受け、 |
从日本国内的情况来看 | 日本国内の状況から見ると |
对于在职的政治家来说 | 在籍の政治家の立場から言うと |
的主要优点包括:1. 2. 3. | 主な利点はまとめると:1,2,3, |
将其置于首相的监督之下 | 内閣総理大臣の監督下に置くこと |
自二战结束后 70 年以来, | 第二次世界大戦終了後、70年経ち |
近年来,中国经济发展迅速 | 近年、中国は急速な経済発展を遂げた |
上述论证思路与以往研究提出的以 | 上記のような論旨は、これまでの研究で提案されてきたものとは |
综上所述,本文认为,首先,〜其次,〜 | 要約すると、本稿では、第一に、~ 第二に〜 |
也有许多学者站在更为宏观的国际视角分析 | また、よりマクロな国際的視点に立った分析を行う学者も多く存在する |
政治生存逻辑为分析依据的论点形成鲜明对比 | 政治的生存の論理を分析の基礎とするのは、対照的である。 |
这对于本研究具有重要的启发和参考作用。 | これは、本研究の重要なインスピレーションと参考資料となるものである。 |
本文有必要对历史进行回顾。 | 本稿では、歴史的な振り返りが必要である。 |
~可以分为三个阶段来进行考察。第一阶段是 | ~ を3段階に分けて検討することができる。 第一段階は |
基于这个共同宣言,日韩在历史问题上实现了“形式上的和解”。 | この共同宣言に基づき、日韓は歴史問題で「形式的和解」を果たした。 |
民意表达了反对 | 世論が反対を示した |
与中日关系无关 | 日中関係とは無関係 |
是日本的三倍多 | 日本の3倍以上 |
为了避免被批评 | 批判を避けるために |
本文还将进行实证研究 | また、本論文では、実証研究を行う |
得到了日本公众的支持 | 日本国民に支持されている |
本文借鉴既有研究的成果 | 本論文では、既存の研究成果をもとに |
本文采用〜以及~的数据 | 本稿では、~と、~のデータを使用する |
A的数据来源于B | AのデータはBから来ている |
从表 5 中可以看出, | 表5からわかるように |
通过以上的分析,可以得出结论 | 以上の分析から、以下のように結論づけられます |
最後に
わたしも修士課程を修了(見込み)の者ですが、まだまだ論文に関しては何が正しいのかわかりません。
ただ、2年半の経験から研究で大事なことは、未完成でもいいから、定期的に完成物を送り、导师からアドバイスをもらうことだと感じました。
自分で死ぬほど調べて考えてやるのはマストとして、最終的にはその道のプロ・导师に聞くのが1番だと思います。
ゼミを選ぶときは欲言えば、大御所导师+助教授や博士がいるようなゼミが神(博士は导师より気軽に聞きやすいです。
私の記事はあくまで参考程度に、身近な教授や博士課程の学生に積極的に質問をし、知識をつけていってください!
最後までご覧いただきありがとうございましたー!